2020年年末にドコモからスマホ新料金プラン「ahamo」が発表され、それを皮切りに他社もミドル容量の価格プランが発表された。これは既存のプランに比べるととてつもなく低価格でやばい。
この各プランのメリット・デメリット。そして20ギガで我々は何ができるのか。町の携帯ショップ・MVNO(仮想移動体通信事業者)どうなるのか?これらを解説する。
3大キャリアの提供内容の比較
提供会社 | ドコモ | ソフトバンク | KDDI(au) |
プラン名 | ahamo(アハモ) | SoftBank on LINE | povo(ポヴォ) |
月額料金 | 2,700円(税抜) | 2,480円(税抜) | 2,480円(税抜) |
容量 | 20GB | 20GB | 20GB |
音声通話 | 1回あたり5分以内の国内通話無料 ※5分を超える国内通話は22円/30秒 |
22円/30秒 | 22円/30秒 |
ネットワーク | ドコモの4G/5Gネットワーク | ソフトバンクの4G/5Gネットワーク | auの4G/5Gネットワーク ※5Gは今夏対応予定 |
家族割 | 適用外 | 適用外 | 適応外 |
キャリアメール | なし | なし | なし |
契約方法 | WEBのみ | WEB.LINEのみ | WEBのみ |
提供開始時期 | 2021年3月 | 2021年3月 | 2021年3月 |
その他 | かけ放題オプション 1,100円/月 |
・通話準定額(5分以内の国内通話かけ放題) |
追加トッピング各種 ・データ使い放題 200円/24時間 ・データ追加 500円/1GB ・無料通話 5分以内:500円/月 かけ放題:1,500円/月 |
メリット・特徴
利用可能容量の20ギガは3社共通。しかし、KDDIの提供するpovoは無料通話がなく、月額料金が他2社に比べて500円安いという点。「電話もたくさんしたい」という時は500円/月で「5分以内通話かけ放題」1,500円/月「通話かけ放題」で『追加トッピング』が可能。月毎に付け外しができるのでコントロールができる。この点はメリットと言える。
そして、SoftBank on LINEはLINEに関してはギガノーカウント。どこまでがノーカウントになるのか詳しくは不明だが、少なくとも、メッセージのやりとり・LINE通話に関してはギガ数の減らないノーカウントだろう。
上記の表からはahamoを契約する恩恵はあまり見られない。
ただ2021年現在、先行エントリー受付中でこの期間内に手続きをするとdポイント3000ポイントがもらえるので、現在ドコモを契約していて検討中の人はお早めに。
デメリット・不安点
逆に上記のプランにするデメリットは何だろうか?
20GB/2,980円をという価格設定を上回るプランはMVMOから探しても見当たらない。
楽天はデータ無制限で1年間無料で唯一対抗できるが、提供エリアに不安がある。
今まではキャリアが高いから少し使いにくいけど安いMVNOに乗り換えましょうという風潮だった。でもキャリアのこの価格を見てしまってはもうこっちでいいやとなる。
正直、これらを契約する目立ったデメリットは見当たらない。
2点、不安を挙げるとしたら、
3Gネットワークは使えない
ほぼ日本中を4Gエリアで網羅されているが一部の山間部はまだエリア外。山登りなどアウトドアが趣味だという方は遭難して救助が呼べないという事態には注意してほしい。
キャリアメールは使えない
YahooメールやGmailを日常的に使われてる現代においてあまり問題にはならないと思うが、未だに使い続けてる人は注意が必要だ。
契約方法がWEBのみという点は現代社会を生き抜いてる我々にとっては大きな問題ではないだろう。
そもそもネットが使えない人間はスマホを持つ理由もメリットもない。使い方がわからないなら調べればいい。厳しいことを言ってるようだが、この先すべてをWEBで解決させるのは当たり前な時代になる。デジタル介護など不要。
20ギガでできること
ここで1ヶ月に使用できる20ギガでできることをまとめてみたので紹介する。
プラットフォーム | 画質 | 視聴可能時間/20GB |
YouTube | 480P | 約30時間 |
720P | 約16時間 | |
1060P | 約8時間 | |
AmazonPrimeVideo | 中 | 約50時間 |
高 | 約20時間 | |
最高 | 約10時間 | |
ダウンロード | 約100時間 | |
Netflix | HD | 約16.5時間 |
ダウンロード | 約50時間 | |
TikTok | ※画質変更不可 | 約40時間 |
音楽配信サービス | 再生可能曲数 | 再生可能時間/20GB |
Spotify | 約13333曲 | 約1111時間 |
AppleMusic | 約2739曲 | 約228時間 |
YouTubeMusic | 約10000曲 | 約833時間 |
LINE MUSIC | 約5000曲 | 約416曲 |
その他サービス | 内容 | 可能時間/20GB |
LINE | 音声通話 | 約900時間 |
ビデオ通話 | 約60時間 | |
テキストチャット | 約100万回 | |
写真閲覧&いいね | 約20時間 | |
動画閲覧&いいね | 約50時間 | |
ストーリー閲覧 | 約50時間 | |
インスタライブ視聴 | 約60時間 |
一つのサービスで一つのことを1ヶ月使い続けることはあり得ないので、これらを掛け合わせて20ギガで何ができるのか参考にしてもらえるとありがたい。
意外にもインスタの写真閲覧が動画よりも消費することには驚いた。
町の携帯ショップは消えていく
紹介したキャリアの新料金プランはオンライン受付限定。
低価格プランに伴う利益減少から経費の削減を行わざるを得ない状況に。まず削減されるのはショップで働くスタッフの人件費だろう。
厳密にはショップ店員というのは各社直属のスタッフではなく、外注なのでそこに勤めるスタッフの人員も削られる。
今後もオンライン限定の何かが増えれば、携帯ショップの存在意義がなくなり多くの携帯ショップは潰れることになる。
とはいえ、ネットに疎い情弱はショップを利用せざるを得ない。
ショップ側は収入が減るというのに、それらを相手にサポート時間は伸びるという残念なスマホ介護施設と化す。
だとすると、ショップ側もサポート料金を上げざるを得ない。もしかしたら今後、弁護士や夜のお店みたいに50分7,000円みたいな料金体制に代わることもありえるだろう。
MVNOはどうなる?
MVNO(仮想移動体通信事業者)いわゆる格安SIMと呼ばれる業者はどうなるのか。
スマホ料金を紹介した上記プランよりも安くしたい・20ギガも使わない。という人たちにはまだまだ需要があると思う。
だが、今後キャリアによる値下げ競争がさらに加速すればその需要もなくなるかもしれない。
その人にあった価格・容量が見つかればあと判断材料になるものは社名ブランド・通話品質・オプション・サービスくらい。なかでも社名ブランドはやっぱり安心感を得ることができる。
人間は一度ついたイメージはなかなか覆せない。『ドコモだから大丈夫』の一言で全てを決めてしまう人たちがいるくらいだから。
まとめ
携帯業界はドコモのahamoの登場によって、大きく変わる。
我々もこの流れに取り残されないように、常に動向はチェックしていきたい。
業界は何も知らない流されるだけの情弱からの搾取を強めるだろう。
搾り取られたくないなら調べればいい。学べばいい。
当ブログでも今後も業界の情報を発信し続けるつもり。
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